おはようございます。
 出社前、会社の近くのお弁当屋さんに顔を出すのが習慣になりつつある深天舎です。味は・・・普通なのですが(普通ってどんなん?)、値段設定が絶妙なのです。

 大きな弁当が450円。小さな弁当が350円。いつも食べているポーク卵おにぎり(ポーたま)が150円、そして今朝発見した「唐揚げ2個+ポーたま」が250円。

 味は特別美味しいというわけではなく(スミマセン)、しかしこの価格設定の絶妙さでお買い得感アップ。試しに入ってみた日から週3くらいの頻度でお店に行くように。代わりに近くのコンビニには足が向かなくなりました(スミマセン)。
 おにぎり2個で250円~320円くらいのコンビニでの買い物が、同じくらいのボリューム(重量換算・笑)で150円になる。今朝発見の「唐揚げ2個+ポーたま」になるとコンビニでの(同じ金額での)買い物では得られないほどのボリューム(重量換算・苦笑)に達しました。ボリュームがありすぎて、明日からはポーたまに戻しますけど。

 この「お買い得感」というヤツをサービス業に置き換えてみると、何になるのでしょう。

 沖縄の観光月間の話の続きですが、「たくさんの方に来県していただく観光」は価格競争になりがちです。たくさん来て頂くことで利益を出せればいいので価格競争でお客を獲得することに走る、そのため価格を落とすための施策が一番になり、仕入原価を下げ。人件費を削る。
 そうすると、物品の納入業者は(仕入原価を下げさせられて)儲からないし、人件費を下げる施策はスタッフの数を減らすことなので、サービスが行き届かなくなる。
 何となく暗くなったようなその雰囲気を利用者であるお客様が感じ取ったら、、、まあ二択ですね。「まあ、節約型のホテルなのね。ステキ!」もしくは「ああ、いろんなところを削っているな。なんか感じ悪いワ」。いや、前者は無えだろ、せっかくの観光なのに。笑

 仕入原価を下げるというのは適正価格ではない(高すぎる)場合に置いてのみ有効な手段です。そうでない(納入業者から見て適正と思われる価格を下げさせられる)場合は、納入業者は撤退を考え出します。「この会社と付き合っていても、良いことはないかな」という心理です。

 サービススタッフの待遇が悪いということは、昨日も書きましたが、スタッフの方の表情やサービスに影響が出ます。

 引いては、会社全体が損をする。ということです。いや、ほんと、このバランスは難しい。経営者の皆様はいつも悩まれるところでしょう。逆を言えばこういうところに悩むのが良い経営者なのかもしれません(なにか生意気でスミマセン)。

 利用者は「お買い得感」にお金を払う。
 お買い得感とは「納得できる価値」であると言えます。料理なら、味が良いなら値段は多少高くても、あるいは先ほどのポーたまのように味はほどほどでも価格設定が良いなら、売れる要素があると言えます。これがレストランなら、お店の雰囲気や設えも価格に含まれることでしょう。(あとは広報です。広報なら深天舎にご依頼を。笑)
 大事なことですから繰り返しますが、利用者は「お買い得感=納得できる価値」にお金を支払います。だから、価値を提供する必要がある。

 おお、ここでもうひとつ重要なファクターがありました。

 観光には「ここでしか味わえない」と「類似品だけど安近短だから」という2つの心理も影響します。
 前者は確立された高級ブランド、後者はバッタモンだが安近短。儲かればどちらでもいい、というのが経済の本質なのかもしれませんが、世界自然遺産の登録を受けた沖縄県であれば、これから採るべき戦略は「沖縄でしか味わえない何かを確立すること」なのではありませんか。

 どこかで誰かが「沖縄らしい」という表現をよく使います。
 沖縄らしさとは、いったい何を指しているのでしょうか。沖縄らしい、の本質をご教示いただきたいところです。在り来たりで何となく聞こえの良い言葉だけを並べて「沖縄らしい〇〇」とノタマまわれても、ぼんやり感が漂うだけです。

 観光客の方にたくさん来てもらうより、「沖縄でしか味わえない何か」がまず世界自然遺産なら、その世界自然遺産を守るために観光客数を制限するルール作りが必要です。それが首里城跡ほかの琉球王国のグスク等であればそれらを保全し、維持する施策が必要です。それが海や山や緑なら、新しいホテルやほかの施設建設を制限することも必要でしょう。

 つまり、沖縄観光は低価格型から高価値型に転じる方向に進んだほうが良いということです。高価値に転じた沖縄の観光サービスを高価格で販売するのです。
 「空手」も「医療」も良いですが、価格には触れていないし、簡単には触れにくい。しかし、高価値型観光への転換なら、それぞれの立場から「高価値」を模索していくことができる。

 うむ、制限時間が迫ってきました(昨日からあらすじを考えていたのに)。

 沖縄の観光は、たくさん来てもらう方向から、高価値型へ方向性を転換する。これが現時点での最適解=戦略です。

 では、今日も頑張りましょう。

 

 


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