おはようございます。
 昨日まで開催されていた世界のウチナーンチュ大会の後片付け(撤収作業)が見える事務所には、さわやかな11月の風が通り抜けています。深天舎・平良です。

 以前にお話ししたかもしれませんが、世界のウチナーンチュ大会には深い関りや思い入れがあります。前回(第6回=2016年)は開会式および会場全体のプロデュースを担当させて頂きました。実はその開会1か月前から閉会1週間後くらいまでの記憶がほとんどありません。笑

 残業時間は・・・もう記憶にありませんが、おそらく200時間を超えていたでしょうね。

 わたしは過去に月間の残業時間が200時間を超え、労働時間が400時間をらく~に超えた月が4度ほどあります。20代に1度、30代に2度、40代に1度です。

 もともと仕事とプライベートの境目が曖昧な人間ではありますが、さすがに4度の全てで体調を崩しましまして、「あ、こりゃいかんな。」と乗り切ったあと1週間ほど休みを取りました。20代のときは年末年始の休みを2日ほど延ばしてもらいました。

 いま、残業を減らしましょう。という法律ができて、日本中の企業・組織で残業を減らす工夫が行われています。

 が、遠慮なく申し上げるなら、だいたいの企業・組織は「その部署の長に指示する。全社メールで連絡徹底する。現場の状況に配慮しない規則を作る」レベルじゃないかなとお察しいたします。
 そのレベルのことで残業時間が改善できる思い込んでいるのか、思い込もうとしているのか。
 そして、そのレベルでは残業は全く減らない。というのが現実ですよね。
 せいぜい残業時間の上限の一歩手前(0.5時間くらい手前)の社員が多く存在して、上限は超えないように踏みとどまっている。で、実質は表面に出てこないサービス残業が増えている。経営陣もそれを把握しているのかしていないのか、「書類上のコンプライアンス」を誇示している。
 地方自治体では「ワークライフバランス功労賞」のような表彰をしていますが、それは「書類上のコンプライアンス」がベースになっているのではありませんか。本当の本当に表彰された会社の社員のワークライフバランスは整えられているのでしょうか。
 ということが気になりますね。

 では、水面下のサービス残業も含めた残業を本質的に減らすためにどうするか。
 私は最初「先にルールさえ作れば、皆さんそれに合わせて工夫してくれるだろう。」と考えておりましたが、それではなかなか改善されませんでした。

昔は「残業する人はバリバリ仕事している人、頑張っている人」という考えがあったかもしれませんが、ここ15年くらいで個人的には「残業をするのは仕事を抱えすぎているか、業務効率の悪い人」という考えにシフトしてきました。

 業務効率の悪い人にはまた別の対策を考えるとして、フォーカスしたのは「仕事を抱えすぎている人」たちのほうです。

 ここで経営陣が考えなければならないのは「仕事を抱えすぎている人たちの業務環境はこれでいいのか?」ということです。

 パソコンや携帯電話、デジタルカメラ(すら携帯電話に取り込まれていますが)、WiFiなど通信を含めたデジタル機器が発達し、ひとつの業務にかかる時間は20年前に比べると超短縮されています。

 いま「データ入稿中止です。アナログ原稿で入稿お願いします。」と言われたら、広告業界は一瞬でフリーズします。いえ、デジタル機器が使えなくなった時点で、ほぼ全ての業種が動けなくなると思います。先日は県内の公立図書館でサイバー攻撃と思われるシステム障害が発生し、本の貸し出しができなくなりました。
 デジタル機器が社会にもたらした変革を、この20年~30年間現場にいた世代はよく知っています。

 この超短縮された業務時間のおかげで、20年前と比べると「ひとつの仕事の単価が下がり、ひとりあたりの担当業務案件数が増えた」という状況になっています。
 この実情を、現在の企業・組織の経営陣の皆様は、おそらくご存知ないでしょう。
 現場にいませんから、仕方ありません。

 時代は変わりました。もう人は余っていません。
 たとえば企業のホームページ制作案件は、昔の数千万円規模で1年かけられた案件は、現代では数百万円レベルで半年以下の仕事になっています。そういう事実を知らない経営陣は非常に多いでしょう。

 そして、昔より増えた案件数を抱えて仕事をしすぎる人たちに向かって「残業を減らそう!」と呼び掛けているのが現状なんですね。

 人を増やすか、案件数を減らすか、業務のクオリティを下げるか。
 残業を減らすのに直結する選択肢はこの3つです。
 この3つはどれも経営陣の皆様が意識したことのない選択肢だと思いますが、このうちどれかを選択すれば御社の残業は確実に減っていきます。

 妥当な選択肢は、人を増やす、ではありませんか。

 昔のように人が余っている時代なら、1つの案件や事業にたくさんの手数をかけられた。でも、その手数を省略するためにデジタル機器が発達した。より便利になって、案件の単価は下がり、案件にかかる時間は爆発的に短縮され、結果として1人当たりの業務量が増えているところに「残業を減らそう!」と呼び掛ける。

 経営者の皆様、物陰に隠れて御社の現場を見てください。社員が疲れた顔をしていませんか。グチが言えるならまだいい、そんな元気はもっていますか。

 コンプライアンスの観点から、残業を減らそうとするのは企業として当然のことです。
 だからどうせなら、本質的な部分から問題を抽出して解決していきませんか。

 さあ、残業のない(笑)深天舎までご連絡ください。御社に合った解決策をご提案申し上げます。
 それでは今日も頑張りましょう。


1件のコメント

残業(続き)(11月7日) – 深天舎ブログ「Deep Sky 19156」 · 2022年11月7日 11:56 AM

[…]  先週末に「残業」について記事を掲載しました(その記事はコチラをクリック)が、その記事をお読み頂いた方から、こんなご意見がありましたm(__)m。 […]

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